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潤滑油(未開封)の使用期限について知っていますか?
保管環境や保管方法に大きく影響されますが、屋内の冷暗所で直射日光に当たらず、湿度20℃前後の環境で保管すれば約5年以内は使用できます。
保管方法としては200Lのドラム缶の場合は縦置きにせず横置きにしてください。ポイントは大小の金口が水平になるようにして並べるようにしましょう(密封レベルが格段にあがります)。縦置きでは天板に溜まった水滴が混入したり、錆が発生した場合は開口時に中に落ち込む可能性がありますので注意が必要です。
尚、20L(ペール缶)の場合は縦置きの上段重ねで問題ありません。
開封済み(使用中)の潤滑油の使用期限は酸化や劣化を踏まえると、概ね1年以内が使用期限になります。
使用中の潤滑油は屋外保管の事例も多いですが、保管上もっとも注意すべき点は水分の混入です。ドラム缶は金口を強く締めていれば一見完全に密封出来ていると思われていますが、昼間は太陽に温められて中の潤滑油は膨張し、夜間は気温の低下から収縮する性質を持っています。
気温の変化や天候の変化により、毎日膨張と収縮を繰り返して行われる潤滑油は、雨水や湿気をドラム缶の空洞部に引き込み、自然と水分が溜まっていってしまいます。開封後の潤滑油中には通常55PPM程度の水分が含まれていますが、1年経過後の潤滑油には150PPM~250PPMの水分の吸入が見られます。色素は乳白色や濁り、不純物の混入など時間の経過と共に様々なリスク要因が増大します。
品質維持の観点からも1年経過後の潤滑油は商品価値の低下と同時に加水分解や製品分離がおこっており、とくに水分量の低いレベルに抑えている電気絶縁油や冷凍機油では水分混入によってはまったく使い物にならないケースも発生しています。
潤滑油は石油精製元売り会社の厳しく管理された品質管理体制のもとで製造されて出荷されています。大口需要家さまには直接大型ローリーからインタンクに充鎮します。一般需要家さまには200Lドラム缶や20Lペール缶入りの形で納入されています。
使用されるまでは各需要家さま別で保管をするようになりますが、食用油とは違い消費期限の記載はありません。この点からも古くなった長期在庫品の潤滑油(エンジンオイル)が安価で販売されているケースが多々見受けられますが、必ずロット番号や製造年月を確認するようにしましょう。
ロット番号や製造年月の確認方法は、200Lドラム缶の場合は天板に貼ってあるステッカーから確認が行えます。20Lペール缶の場合は同じく天板ステッカーか側面ステッカーに記載されています。
記載順としてはおおむね、製造会社、商品名、グレード、粘度及びちょう度、内容量、ロット番号、製造年月の順となっております。尚記載方法は各石油精製元売り、各製造メーカー毎に異なります。
稀に容器に、潤滑油専業メーカーが指定した使用期限が記載されている場合がありますが、当然そちらを順守するようにしてください。
開封したドラム缶またはペールから中味を取り出す場合は、金口部分を入念に拭いてから、異物や不純物、水分が入らなように十分気を付けましょう。
近年は次世代工作機向けに高純度に生成したベースオイルを使用している潤滑油があります。この場合は更に保管方法に気を使って行う必要があります。
粘度指数向上剤を多く含んだ製品を金口が空いた状態で長期間放置した場合、酸化や温度変化により添加剤の溶解度が低下して分離し、使用ができなくなる恐れがあります。
水溶性難燃性作動油やソルブル油なども同様に、長期間の保管により成分分離をおこして使用が不可能となっている場合もあるので、安価な物でも長期間在庫品には注意が必要です。
高額な工作機械やプラントメンテナンスに対応した正規品潤滑油を使用することが、ランニングコストの低減や設備機械保護、環境対応につながります。
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